テーマ:後藤昌治句集

俳句な夜

わいわいと群れる唐黍永き世や     後藤昌治 風に吹かれて唐黍の巻き舌奴 ハヨピラのアイヌ男の汗轟く 帯広の平なる闇蛾を打ち据ゑ 犬まつはりつく十勝川暑がつて 冷馬腹のやさしさ触合つて 麦秋に焦され歩く牛の背や 足寄山ぽつんぽつんと夏を棲む 八月や鋲のごとくに牛ちらばり 甜菜に出入りのからす地場がらす …
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俳句な夜

逝きてくらし蝙蝠傘を突き立てる      後藤昌治 妻遠 (おち)に泊つうすらひの濁れるを 枯故郷汝に右腕摑まれて 鉄枯れてゐたりさくらを抽ん出て 種籾はまだ生えてこぬ葬へ行く 帰りくる塒 (ねぐら) はしろし麦の秋 いかづちに熟としてゐる消防士 あれはあの入道雲の配下なり 熟寝せる子に草紅葉近…
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俳句な夜

残雪に竹が突き出す二十五時    後藤昌治 黒髪に附くことばなど忘るべし   後藤昌治 秋風に郷のことばを翔たせたり 管絃も墳もかぎろふばかりなり 世の中をさびしき袋提げ通る 祖国とは いま片蔭に二人ゐて 強面の老人に遇ひ驟雨にあふ 新入生こちらへ歩く水のやうに どこまでも刈田合鍵欲しくなる 春の昼等分され…
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